求められているのは案件の情報だけではない

転職や派遣での新たな案件を探そうとする利用者は、案件のみならず実に様々な情報を欲しがっています。20代、30代は典型的なマニュアル世代ですから、そもそも新卒で仕事を探すときにも様々なマニュアルを読み漁ってなんとか仕事を探すことに成功している人が多いのです。それだけに転職でも同様に、いかにして成功させるかという情報をネットで集めようとする応募者がことのほか多くなります。したがってこうした公募者のニーズにいかに応えていくかが、職業紹介サイトや人材派遣サイトの大きな差別化ポイントになってくるのです。不安に思ったことやわからないことは何度もアクセスして確認にくるのがこうした層の典型的なネットの使い方になりますので、それに応えられるようなコンテンツを常に更新して待ち構えていることが重要になってくるといえるのです。

こうした利用者のニーズに的確に応えるためには、How toものの情報を網羅し、応募者の知りたい情報にマッチさせるコンテンツ提供が重要になってきます。また常に新しい情報を網羅して、利用者の疑問や不安に応えていくという姿勢も利用者から高い評価を得ることになるのです。

利用者に特に人気があるのが、応募書類に関する情報や面接に関してのテクニックの情報です。新卒のときには自分のことをいかに語るかが中心になりましたから、ある意味では事実であろうとなかろうとうまくまとめて脚色しても、それが請ければ十分に機能するものとなったわけですが、社会人ともなれば、これまでに実際にやってきたことの中から評価の対象となり、しかも自分のひととなりを示せるようなことを記載しなくてはなりませんから、思いつきなどで書くわけにはいかず、事実をベースにしていくことが必要になるのです。とくに職務記述書などは、どのようなポイントをうまくまとめていくのか、業界、職種など細かくわけて解説してくれるサイトの人気はきわめて高くなっています。事業者によっては職務記述書を有償で書くビジネスを行っているところもあるほどニーズが高いのがこうした応募書類関係なのです。

また面接に関する受け答えのテクニックについても非常に関心が高まっています。よく転職サイトなどでは高い志をもってわかりやすく転職志望理由を語ることが勧められていますが、実際に転職者は人間関係の問題や給与、休日などの待遇面の問題に不満をかかえているケースが多く、事実をそのまま書類にも書けなければ、面接でも口にできないといったことで深刻に悩むケースが増えています。実際にはほとんどの転職希望者は前向きではない理由を少なからず背負いながら面接に向き合おうとしているわけですから、そんな転職者ひとりひとりが共感できるようなコンテンツを提供することは非常に高い信頼を得ることにつながるのです。ただ、言うは易しで、こうした転職希望者、仕事を探す人たちの気持ちによりそったコンテンツを提供するのは至難の業です。やはり業界経験が豊富でカスタマーインサイトをしっかりと掌握することのできる企業でなくては簡単にはできないものになるのです。職業紹介や人材派遣サイトの制作やコンテンツ提供ノウハウには確実に一日の長が存在することになるのです。

なによりも重要なのは利用者の気持ちをしっかり理解してあげたうえでこうしたコンテンツを提供するということです。転職採用ですから、これだけすれば絶対受かるといった決めつけの内容は存在しません。しかしそれぞれの応募者が自分の得意領域や特徴、特技といった部分をうまく活かすことで次の仕事を見つけることができれば、無理なく職探しを完結することができるようになるのです。その部分をいかにサポートできるかをしっかり考えてサイトを制作していくことが重要になるのです。