サイトの案件検索や絞込み条件など使い勝手に利用者はかなり敏感

転職や人材派遣の求人を探す応募者は複数のサイトに登録しして、短期間にできるだけ多くの案件をチェックしようと努力をしています。それだけに多くの利用者が感じるのがサイトごとのユーザビリティの優劣の問題になるのです。同じ検索、絞込み機能がついていながら、使い勝手がいいとか悪いといった印象をすぐ受けることになってしまうのが、こうした案件検索サイトの怖いところです。業務要件的にはまったく同じ条件を満たしているにしても、使ってみるとどうもその使い勝手が違うということはよくある話です。どうしてこうしたことが起きてしまうのでしょうか？それは一言で言えば顧客視点で作られているかどうかの違いであるということができるのです。

まったく同じ条件で検索ができるサイトが二つあったとしても使いやすいサイトと使いにくいサイトが出来上がってしまう大きな分かれ道は本当に利用者目線で設計されているかどうかの違いになります。たとえば検索条件の絞込みができるなどということは、掲載案件の多い少ないにかかわらずどこのサイトでも同じようにできる時代です。しかし検索条件というは検索してみると当初設定した条件ではそぐわない部分がでてきて、その条件を変えてみくなるといったことはよくある話になります。ユーザー視点で設計されたサイトはそうした微調整をいくらでもできるものですが、サイトによっては最初から設定をしなおさないと検索できないといったことが起こることもあるのです。検索プロセスを再設定するなら元に戻るといえば簡単に聞こえますが、検索の途中でつねに絞込みの条件を可変的に設定しなおせるかどうかはユーザビリティに大きく影響することになるのです。中古車サイトなど異常に案件の多いサイトの設計経験がある制作者ならば、こうしたパラメータ設定を検索の途中で自由に変化させることで適切な絞込みを実現するといった作業は当たり前のこととして認識していますが、単に絞込み条件設定を事務的に行ってしまいますと、実際利用者の求めるユーザビリティからは遠く乖離してしまうことになるのです。利用者目線がいかに重要かということはこうしたことをはじめとして随所に現れることになるのです。しかし、現実のこうした検索ビジネスでは顧客だけに気を使うのではないもうひとつのポイントが存在することになります。

そもそも掲載案件が限定的なサイトになっている場合には、検索機能の精度だけ高くてもすばらしい絞込み機能を実装できたとしても、その絞込みででてくる案件数が毎回ゼロという状況に陥ることもあるのです。つまりユーザビリティに気をとられすぎて検索精度を高めすぎてしまうと、サイト自体のかかえる案件ボリュームの問題を顕在化させてしまい結果として使い勝手以前の問題を生じてしまうということもあるわけです。どういう条件で求人案件を調べてみても毎回その結果で登場するのがゼロ件ではサイトとしてお話にならず、そもそもビジネスとして成立しなくなるという点にも配慮しなくては、こうしたビジネスモデルを成功に導くことはできないのです。利用者のユーザビリティはもちろん重要ですが、ビジネスの状況にあわせた適切なチューニングレベルというものにも気を使うことができませんと結果として何の意味もないということになりかねないのです。こうした気遣いは、ある意味でビジネスモデルに対する機微の問題といえます。サイトを運営する企業の事業レベルにあわせて利用顧客のユーザビリティとのバランスをとることができなくては本当に役立つウエッブ制作会社とはいえないのです。ここにも、職業紹介ネットビジネスにおける長年の知見の積み重ねがあるかないかが大きく影響することになるというわけです。サイトのできの良し悪しだけでは語れない深い設定の妙味というものが存在することを理解しておくことが重要になるのです。