AIが引き受けている区間
Wixのヘルプに、AIサイトビルダーの説明があります。チャットで質問に答えていくと、そのビジネスに合わせたデザインとコンテンツが生成される、という機能です。
AI が自動で生成した Wix サイトを作成すると、特定のブランドとデザインのガイドラインでビジネスニーズに合わせてパーソナライズされたサイトを構築できます。
STUDIOのヘルプにもAI機能の一覧があります。画像の編集、テキストの生成、レスポンシブ設定の自動適用、レイヤー名の一括変換、タイトルと説明文の自動生成、埋め込みコードの生成。サイトをまるごと生成する機能ではなく、制作の各工程を補助するものとして並んでいます。
ペライチのヘルプでAIとして案内されているのは、メールマガジンの文面を提案する機能でした。サイトそのものを生成する機能は見当たりません。
同じ「AI対応」でも中身は揃っていないのですが、少なくともWixについては、話しかけるだけで画面ができる、という説明どおりのものが公式に案内されています。ここは疑うところではないんですね。
無料のまま置いておける条件
問題はその先です。できあがった画面をどこに置くか、というところから先は、AIの話ではなく契約の話になります。
Wixの無料プランでどこまでできるかは、公式ヘルプに書かれています。
| 項目 | 無料プランでの状態 | 出所 |
|---|---|---|
| サイトのアドレス | siteprefix.wixsite.com/siteaddress の形式 | 無料 Wix URLを変更する |
| サイト上部 | Wixバナー広告が表示される | Wixブランド広告とファビコンを削除する |
| ブラウザタブ | Wixのファビコンが表示される | 同上 |
| フッターの「Wix.comで作成されました。」 | 無料のまま編集できる | 同上 |
| 独自ドメインの接続 | できない(プレミアムプランが必要) | Wixプレミアムプランの料金 |
フッターの文言だけは、無料のままダブルクリックで書き換えられると公式が明記しています。有料化が要らない数少ない箇所です。
こちらの文言を編集するのにプレミアムプランを購入する必要はありません。
上の状態で困らないなら、無料のままで用は足ります。開業前に名刺やSNSのプロフィールに載せる先をひとつ用意したい、期間限定の告知ページを出したい、取引先に会社概要を見せる1ページが欲しい。このあたりは無料の範囲に収まります。
住所を自分のものにすると有料になります
外れるのがいちばん早いのは、アドレスです。名刺やチラシや求人票に載せるURLを自社のドメインにしたくなった時点で、3社とも有料プランに入ります。
| サービス | 独自ドメインの条件 | 公式の記述 |
|---|---|---|
| Wix | プレミアムプランが必要 | 「独自ドメインを Wix サイトに接続するには、プレミアムプランにアップグレードする必要があります」 |
| STUDIO | 有料プランが必要 | 「サイトを独自ドメインで公開するには、そのプロジェクトが有料プランである必要があります」 |
| ペライチ | ライト以上の有料プラン | 「独自ドメインはライトプラン・レギュラープラン・ビジネスプラン・プロフェッショナルプランのご契約でご利用いただけます」 |
もうひとつ、ドメインそのものを用意する工程が別に残ります。STUDIOのヘルプには、ドメインの取得と管理の機能を持たないので外部サービスで取得しておくように、と書かれています。ペライチは接続方法まで指定していて、Aレコードにペライチ側のIPアドレスを設定する形です。CNAMEレコードには対応していないと明記されています。
つまりドメインを買う先、DNSを設定する場所、サイトを置くサービス。この三つが別々になります。AIが作ってくれるのは三つ目の中身だけで、あとの二つは自分で決めることになります。
AIで作ったサイトのほうに残る制約
Wixのヘルプには、AIサイトビルダーで作った場合の制約も書かれています。
ひとつは、既存のサイトには使えないこと。AIサイトビルダーは新しいサイトを作るときにだけ使えて、いま動いているサイトを編集する用途では使えないと書かれています。
もうひとつは、あとから通常のテンプレートに切り替えられないことです。
AI サイトビルダーでサイトを作成した場合、別のテンプレートに変更することはできません。
作り直す場合は新しいサイトを作って、プレミアムプランをそちらへ移すという手順になります。
プランの数え方も見ておいたほうがいいところです。Wixのプレミアムプランは1つのサイトにのみ有効で、サイトが2つになればプランも2つ要ります。会社案内と採用ページを別サイトで作ると、その時点で費用が倍になるんですね。
送信完了の画面は、届いた証拠ではありません
もう一つ、公開したあとに残る工程があります。問い合わせフォームです。
フォームから出るメールは、担当者宛の通知と、送信した人への自動返信の2通あります。片方だけ届かないことが起きますし、届かなくても画面には送信完了と出ます。エラーが出ないので、気づくのは「問い合わせしたのに返事がない」と言われたときになります。
確認の順番はフォームのメールが届かないのほうにまとめました。どちらの1通が届いていないかを先に切り分ける、という話から始まります。
決める順番
ここまで並べると、先に決めるのはAIツールの選定ではないことが見えてきます。
決まっていないと止まるのは、独自ドメインを使うかどうか、サイトをいくつ作るか、フォームの通知をどのアドレスで受けるか、の三つです。この三つが決まればプランが決まり、プランが決まればどのサービスでも作れます。順番が逆になると、作ったあとで有料プランに入り直したり、サイトを作り直したりすることになります。
なお、生成されたコードそのものの中身についてはAIが作ったサイトは、なぜ重くなるのかのほうで扱っています。この記事で見てきたのは画面の外側に残る工程で、画面の中身はまた別の話です。
プランまで決まってしまえば、サービスはあとから選び直せます。そのあとに出てくるのが、公開したページが検索結果に出てくるかどうかという話で、こちらは作り方ではなく中身のほうの問題になります。
FAQよくある質問
- Q無料プランのまま公開しても問題はありませんか。
- A問題が出るかどうかは用途で決まります。Wixの無料プランではサイトのアドレスが siteprefix.wixsite.com/siteaddress の形式になり、サイト上部にWixのバナー広告、ブラウザタブにWixのファビコンが表示されます。この状態で困らないなら無料のままで足ります。名刺やチラシに載せるURLを自社のドメインにしたい場合は、そこが有料プランの境目になります。
- Q独自ドメインを使うには、どのサービスでも有料になりますか。
- A今回確認した3社はいずれも有料プランが条件でした。Wixは「独自ドメインを Wix サイトに接続するには、プレミアムプランにアップグレードする必要があります」、STUDIOは「サイトを独自ドメインで公開するには、そのプロジェクトが有料プランである必要があります」、ペライチは「独自ドメインはライトプラン・レギュラープラン・ビジネスプラン・プロフェッショナルプランのご契約でご利用いただけます」と公式に書かれています。
- QAIで作ったサイトを、あとから通常のテンプレートに変えられますか。
- AWixの場合は変えられません。公式ヘルプに「AI サイトビルダーでサイトを作成した場合、別のテンプレートに変更することはできません」と書かれています。作り直す場合は新しいサイトを作り、プレミアムプランをそちらへ移す手順になります。またAIサイトビルダーは新規作成専用で、すでに動いているサイトの編集には使えません。
- Q会社案内と採用ページを別サイトで作ると費用は変わりますか。
- AWixの場合は変わります。プレミアムプランは1つのサイトにのみ有効で、公式ヘルプに「各プレミアムプランは、1つのサイトでのみ有効です。複数のサイトをお持ちの場合は、サイトごとに個別のプランを購入する必要があります」と書かれています。1つのサイトの中でページを分けるか、サイトごと分けるかで、かかる費用が変わります。